リーグワン 来季はファンもチームも納得の運営を 競技力アップは収穫

 「ラグビー・リーグワン・プレーオフ決勝、埼玉18-12東京SG」(29日、国立競技場)

 埼玉(レギュラーシーズン2位)が東京SG(同1位)を18-12で破り、新リーグ初代王者に輝いた。

  ◇  ◇

 苦難の船出だった新リーグ初年度が幕を閉じた。開幕直前に東葛の所属選手による薬物問題が発覚。東海林一専務理事は「猛省している」と謝罪から始まった。19年以降で3度目の薬物問題とTL時代の反省は生かされなかった。

 運営面でも課題を残した。新型コロナ陽性者により登録メンバーがキックオフ48時間前にそろわなければ実施しないという規則に従い、1部では2割近くもの試合中止を招いた。BR東京-大阪の最終節では中止発表が試合の2時間半前という失態もあった。ファンから批判の声も大きく、埼玉の飯島均GMは「もっと柔軟に対応しても良かった」と改善には至らなかった。

 観客動員も伸び悩んだ。レギュラーシーズンは人気の埼玉でさえホスト開催で1万人を超えた試合はなかった。BL東京-東京SGの“府中ダービー”でやっと1万人超。1部の1試合平均で4213人にとどまった。20年はW杯効果もあり、最多動員を更新していたことを考えるとさみしい結果となった。

 ただ、競技自体のレベルが上がったことは収穫。優勝した埼玉は後半での逆転勝ちが5試合とTL時代に比べ苦戦が目立った。リーグワンでの底上げが日本代表の強化にもつながる。来季はファンもチームも納得の運営が求められる。(デイリースポーツ・知手健人)

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