日本選手権欠場の山縣亮太「時間を取ることで大きいチャンスが」23年の復帰目指す

 陸上男子100メートルで9秒95の日本記録を持つ山縣亮太(29)=セイコー=が2日、オンラインで報道陣の取材に応じた。7月の世界選手権(米オレゴン州)の選考会を兼ねた日本選手権(6月9日開幕、ヤンマースタジアム長居)の欠場を発表したことについて、昨年10月に右膝の手術をした影響もあり、「完全に足を治しきってからトレーニングを積みたい。あくまでも2年後、3年後、パリ五輪を目指したいと欠場を決断しました」と説明した。

 回復は順調だが、将来のための決断となった。山縣は日本選手権を見送ったことについて、「複雑な感情」と話す。「30歳の節目にあたる日本選手権に出られないのは非常に悔しい」としながらも、「根本治癒も、長年しみついてきた動きの癖(を直すの)も、いずれにしてもかなり長い時間がかかりそう。時間を取ることによって大きいチャンスが巡ってくる、そんな期待感もあって、悔しいけれど充実した日々を過ごしている」という。

 復帰戦に関しては、「具体的にどこでとは考えていません」とメドは立っていないが、「来年の世界陸上、2023年シーズンから実戦には本格的に復帰をしていきたい」と期待はある。一回りも二回りも強くなって、再び夢舞台への道を歩んでいく。

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