男子3000m障害・三浦龍司 圧巻Vで世界切符 将来的には「8分切る」強気目標も
「陸上・日本選手権」(11日、ヤンマースタジアム長居)
男子3000メートル障害決勝が行われ、昨夏の東京五輪7位入賞の三浦龍司(20)=順大=が8分14秒47の大会新記録で2連覇し、7月の世界選手権(米オレゴン州)出場を決めた。2位の青木涼真(24)=ホンダ=も8分20秒09で世界選手権の参加標準記録を突破し、代表に内定。男子400メートル障害は、東京五輪代表の黒川和樹(20)=法大=が参加標準記録を突破する48分89で2連覇し、世界選手権代表に決まった。
国内に敵はいない。雨の中、三浦はスタート直後から先頭を譲らずレースをけん引した。残り1000メートルからはギアチェンジ。ハードルに足を掛けず、ひとまたぎに飛び方を変えて一気に加速。後続を大きく引き離した。「世界陸上を決めることができて安心しました」。胸をなで下ろしたが、「ラストの追い込みがまだまだ」と満足はしていなかった。
3000メートル障害では順大入学以降国内で負けなし。今季はスピードと持久力強化のために1500メートルと5000メートルにも出場し、そこでも無敗だった。ライバルは海外勢で、「国内で自分の範ちゅうで走っていては追いつけない」と見据えるのは世界トップレベルだ。
日本記録は昨夏の東京五輪の予選で出した8分9秒92。「自分が超えていかないといけない」と、使命感に燃えている。将来的には「8分は切ると断言したい」と強気な言葉を続けた。気象条件もあるが、東京五輪の金メダルタイムは8分8秒90で、世界記録は7分53秒63。いずれは“世界最強”へ、日本王者が駆け上がる。