ノルディック複合除外報道に渡部暁斗が思い 「競技の面白さで決めてほしい」と訴え
冬季オリンピック競技のノルディックスキー複合が五輪競技から除外される可能性があると、AP通信が報じたことを受けて、3大会連続メダリストの渡部暁斗(34)=北野建設=が17日、自身のツイッターを更新し、「公式発表ではないようですが」と前置きした上で「もし本当に検討されているなら残念です。競技の面白さで決めて欲しいと思いますし、複合女子は数年前から大会規模を少しずつ拡大して、レベルも上がってきています。オリンピック競技として採用してもらえればジェンダー問題はクリアになるはず。」と、切実に訴えた。
同競技は1924年から冬季五輪の種目として採用されてきたが、現状では女子が参加していない唯一の五輪競技となっている。
2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪のメダル競技の最終決定をする今月下旬の国際オリンピック委員会(IOC)理事会で、複合女子を採用するかどうかを決定する予定となっているが、AP通信は米国の複合関係者の話として、男女共同参画を進めるIOCが、山岳スキーを追加種目として採用した一方で、アスリート数の数を増やさないために複合男子を除外する可能性がある、と報じた。
一方で国際スキー連盟(FIS)のスキーディレクターは「公式に聞いた事はない」と、否定しているという。
スキージャンプとクロスカントリーの複合で競う同競技の勝者は「キング・オブ・スキー」と称され、欧州などでの人気は高い。日本は荻原健司を擁した92、94年五輪で団体金メダルを獲得。近年では渡部暁斗が3大会連続で個人メダルを獲得している。