五輪金の須崎優衣 10カ月ぶり再起戦V「五輪連覇へいいスタート」世界女王を返り討ち

 吉元玲美那(下)を破って世界選手権出場を決めた須崎優衣(撮影・伊藤笙子)
 吉元玲美那(左)を破って世界選手権出場を決めた須崎優衣(撮影・伊藤笙子)
 明治杯を受賞し、スタンドに手を振る須崎優衣(撮影・伊藤笙子)
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 「レスリング・全日本選抜選手権」(19日、駒沢体育館)

 女子50キロ級決勝が行われ、東京五輪金メダリストの須崎優衣(22)=キッツ=が、21年世界選手権金メダルの吉元玲美那(21)=至学館大=を4-2で下して優勝した。同じ顔合わせで行われた世界選手権(9月・ベオグラード)代表決定プレーオフでも、吉元に8-0で完勝。世界切符をつかみ取り、24年パリ五輪での2連覇に向けて再出発した。

 須崎は昨夏の五輪以来10カ月ぶりの復帰戦となったが、金メダリストの貫禄を見せつけた。決勝で成長著しい世界女王の挑戦を受けたが、電光石火の片足タックルから先制すると、終盤に失点こそしたものの粘り勝ち。さらに、約1時間後のプレーオフでも先にポイントを奪うと、後半は攻めに出てきた相手のタックルを切って追加点を重ねるなど、盤石の強さで返り討ちにした。

 「久しぶりの試合で、パリ五輪に向けていいスタートが切れた。反省点が多かったが、それは自分の伸びしろだと思うので。もっともっと強くなって、9月の世界選手権で絶対にチャンピオンになる。12月からパリ五輪の予選も始まるので、パリ五輪につなげられるように頑張りたいと改めて思った」

 代表落選のピンチから奇跡の復活で出場権をつかみ取り、昨夏の東京五輪で悲願の金メダルを手にしたレスリング界のニューヒロイン。テレビ番組にも多数出演するなど、未知の世界も経験。また、4月からは社会人として再出発した。

 五輪王者としての競技生活が始まったが、「プレッシャーはなかった。逆にパリ五輪での2連覇への新たなスタートという大会だったので、金メダリストという肩書は一切気にせず、挑戦者という気持ちで今回は戦った」と立ち位置を“リセット”。国内外のライバルから標的とされるだけに「現状維持では成長できない。もっと上を目指して強くなりたい。そうすることで五輪での2連覇が実現すると思う」と言い聞かせていた。

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