慶応レスラー・尾崎野乃香が金星V 五輪女王の川井友を撃破「頑張ってきて良かった」

 「レスリング・全日本選抜選手権」(19日、駒沢体育館)

 女子62キロ級は、21年世界選手権銅メダルの尾崎野乃香(19)=慶大=が東京五輪金メダルの川井友香子(サントリービバレッジソリューション)を3-1で破って優勝し、世界選手権(9月・ベオグラード)代表を決めた。

 五輪女王から金星を挙げると、19歳の新鋭は力強く両拳を握った。尾崎は初めて胸を借りた川井友に対し、序盤からがっぷり四つ。「タックルで取れなくても、絶対に勝つというつもりで戦った」。膠着(こうちゃく)状態が続いたが、攻める姿勢を貫き、消極的になった相手に警告が入って殊勲星。シニア転向後に日本一になっていたものの、真価が試される女王との対戦を心待ちにしていただけに「やっと(戦って勝てた)。本当に頑張ってきて良かった」と感慨の涙をにじませた。

 高校時代は東京五輪金メダルの須崎優衣、乙黒拓斗らを輩出したJOCエリートアカデミーで腕を磨いたホープ。卒業後は強豪校ではなく慶大に進学し、学業と両立しながらパリ五輪を目指している。「レスリングが一番(大事)だが、勉強も好きでやっている。(現役が)終わってからの人生の方が長い。将来何をしたいか4年間で決めて、レスリングをやりながら文武両道で両立させたい」

 今回は五輪女王にも勝ったものの、12月から始まるパリ五輪代表争いではライバルも多い激戦区が主戦場。トップ選手としては珍しい“慶応レスラー”は「これで満足してはいけない。62キロ級は自分の階級だと思って、絶対にパリ五輪に出場したい」と言い聞かせた。

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