本多灯 200バタ「実力で取った」銅 五輪銀から1年、好結果で成長示した
「競泳・世界選手権」(21日、ブダペスト)
競泳決勝の男子200メートルバタフライで東京五輪銀メダルの本多灯(20)=日大=が1分53秒61の3位で銅メダルを獲得した。競泳の日本勢で今大会初の表彰台。五輪王者のクリシュトフ・ミラク(ハンガリー)が1分50秒34の世界新記録で勝った。
怖いもの知らずの勢いで表彰台に立った昨年と違い、五輪メダリストとして注目される立場になってもしっかりと好結果を残してみせた。20歳の本多が競泳の日本勢で今大会第1号メダルを獲得。「去年は運。今年は実力で取れた」と誇った。
東京五輪後は400メートル個人メドレーにも注力し、今大会は7位に入った。「まじできつい種目」に向き合ったことで体力が向上。持久力を求められる200メートルバタフライにも生きた。決勝の後半、最後尾から次々と前を行く選手をとらえ、メダル圏内まで浮上。タイムも五輪を上回るなど着実な成長を示した。
ただライバルも進化している。ミラクは地元の大歓声を背に世界記録を更新。400メートル個人メドレー覇者のマルシャン(フランス)も2位に入った。「ミラクにとって(自分は)まだちっぽけな存在でしかない。どこまで大きくなれるか。パリ五輪まで2年あるので、やれることはたくさんある」。強敵の存在を歓迎するかのように、生き生きと話した。