中山楓奈が逆転V パリまでに「もっと技増やす」 スケ娘表彰台独占 2位西矢&3位織田

 女子決勝 優勝した中山楓奈(ゲッティ=共同)
 表彰台を独占した日本勢。左から2位の西矢椛、優勝の中山楓奈、3位の織田夢海(AP=共同)
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 「スケートボード・ストリート・パリ五輪予選対象大会開幕戦」(3日、ローマ)

 決勝が行われ、女子は東京五輪銅メダルの中山楓奈(17)が264・13点で優勝した。主要国際大会初制覇。五輪女王の西矢椛(14)=ともにムラサキスポーツ=が255・64点の2位、織田夢海(15)=ポリバレント=が254・91点の3位で、日本勢が表彰台を独占した。昨年の日本選手権を制した赤間凜音が4位で続き、12歳の吉沢恋は6位だった。男子は東京五輪金メダルの堀米雄斗(23)=ミクシィ=が169・39点の8位。ナイジャ・ヒューストン(米国)が279・43点で優勝した。

 10代の日本勢が激しい優勝争いを繰り広げた女子決勝は、勝負強さを発揮した中山が逆転で制した。東京五輪の予選大会は6位が最高だったが、五輪で表彰台に上がってから高いレベルで安定。ついに主要国際大会を初制覇し「ちゃんと乗りたい技に乗れたから、すごくいい思い出になった」と笑みを浮かべた。

 一発技の序盤2回で得意の大技「フロントサイドKグラインド」に連続で失敗して7位。「すごく焦った」というが、3回目も諦めずに挑戦した。下に傾く長い手すりに前部車輪の金具部分を斜めに掛けて滑らせる得意技を今度は見事に成功。全体最高の91・92点をマークして勢いに乗った。

 4回目は跳び上がりながら体をひねって板の前部で縁石に乗り、板を立てたまま滑り降りる「ノーズブラントスライド」に成功。練習で一度も決まらなかったという難技を本番で決めて首位に立ち、逃げ切った。

 これまで世界最高峰のストリートリーグやXゲームでは表彰台に上がっても勝てなかったが、準々決勝からトップを譲らなかった今大会は風格さえ漂った。ただ、日本勢を中心に女子のレベルは高まるばかり。慢心とは無縁で「パリ五輪までに、もっと技を増やしていけたら」と、さらなる成長を期した。

 西矢椛「日本人3人で表彰台を独占できて良かった。(準決勝で)一発で決めた(一発技の)ベストトリックの技を2回ミスしたので、自分の滑りはあまり満足していない」

 織田夢海「世界大会でやっと表彰台に立つことができたので良かった。(一発技の3回目で)90点が出たのはすごくびっくりした。昨日(準決勝)よりめっちゃ楽しめた」

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