IOCバッハ会長が安倍元首相の訃報受け追悼「親愛なる友人を失った」 東京五輪に尽力
国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は8日、この日午前に奈良県内で遊説中だった安倍晋三元総理が銃撃され、死去したことを受けて、追悼声明を発表した。
「日本は偉大な政治家を失い、IOCは勇敢な支持者と五輪運動の親愛なる友人を失いました。IOCを代表して、ご家族、ご友人、そして日本人の皆様に心よりお見舞い申し上げます」
東京五輪開催に尽力した功績について「安倍晋三氏は覚悟と限りないエネルギーに満ちたビジョンを持った男でした。彼のビジョン、決意、信頼で、東京五輪を延期するという前例のない決定を下すことができました。安倍晋三元首相がいなければ、東京五輪は実現しなかったでしょうし、世界中のアスリートの五輪の夢は実現しなかったでしょう。だからこそ、安倍晋三氏に永遠の敬意を表します」と、称えた。
安倍元首相は20年東京五輪の招致に尽力。招致の最終プレゼンテーションにも参加し、世界に安全な五輪を約束した。16年リオデジャネイロ五輪閉会式には人気ゲームの主人公「マリオ」に扮し、土管から出てくるパフォーマンスで大会をアピールした。新型コロナウイルスによる大会開催の危機にも先頭に立ち、1年延期を決定した。20年11月には五輪ムーブメント推進に功績があった人物に授与する「オリンピック・オーダー」を受賞。日本人の受賞は歴代首相では初めてだった。