復帰の朝乃山が思い明かす 一番つらかったのは「ウソをついたこと」 反省の日々経て信頼回復誓う
「大相撲名古屋場所・2日目」(11日、ドルフィンズアリーナ)
新型コロナウイルス感染防止のガイドライン違反による6場所出場停止処分が解けた元大関で三段目西22枚目の朝乃山(高砂)が、剛士丸(武蔵川)を寄り切り、復帰戦を白星で飾った。
昨年夏場所11日目以来418日ぶりの本場所の土俵。取組後のオンライン取材で、一番つらかったことを問われると「不祥事を起こした時に、日本相撲協会にウソをついたことですね」と神妙に話した。
朝乃山は大関だった昨年の夏場所中に、外出禁止期間の飲食店通いが発覚。調査への虚偽報告もあり、6場所出場停止と6カ月の報酬減額50%の処分を受けた。
処分が出た時の心境を「1年先が見えない状態でつらかった」と回顧。昨年8月には父・石橋靖さんも64歳で急逝した。それでも「師匠にもそばで支えてもらった。父を亡くして落ち込んでいたときに『親のために頑張ろう』と言ってもらって、もう1回、相撲と向き合おうと思った」と、周囲のサポートで気力を取り戻していったという。
もちろん、これからが大事なのは重々承知。「しっかり土俵の上で戦っている姿をみなさんに見てもらって、信頼を取り戻していきたい」と固い決意を口にした。