フェンシング見延和靖が史上初銀メダル “レジャー合宿”騒動乗り越え快挙「団体戦で金を」
「フェンシング・世界選手権」(19日、カイロ)
男子エペ個人が行われ、元世界ランク1位で東京五輪団体金メダルの見延和靖(35)=ネクサス=が銀メダルを獲得した。決勝は東京五輪金メダルのカノヌ(フランス)に敗れたが、日本協会によると、エペで世界選手権の表彰台に立つのは日本勢史上初の快挙となった。
見延は3回戦で山田優(山一商事)、準々決勝では加納虹輝(JAL)と相次いで日本勢対決を制しながら決勝まで進んだ。優勝はならなかったが、日本協会を通じ「日本人対決の接戦を勝ち抜き、誰が獲ってもおかしくないメダルだったと思います。だからこそ、最後まで勝ち切ることが出来ず、日本の強さを証明出来なかった事が非常に悔しいです。この悔しさをかみしめ、団体戦ではチーム一丸となって金メダルを勝ち取りたいと思います」とコメントした。
昨夏の東京五輪男子では、団体で悲願の金メダルを獲得。主将の見延が名付けた「エペジーーン」も話題となった。
ただ、今年6月に沖縄で行ったエペ強化合宿で、バナナボートなどのレジャーに興じていたなどと週刊誌に報じられる騒動もあった。
その後、当事者への調査を経た日本協会は、4月からの長期海外遠征のリフレッシュ目的と、世界選手権に向けた強化を兼ねた合宿だったことを報告。午前は全員で強度の高いヨガトレーニングを行った後、午後はフリーで各自が休息や練習に充てていたといい、見延はトレーニングを行なっていたという。
武井壮会長は2日の理事会後、「世間の合宿のイメージからはギャップがあるとは認識しているが、アスリートとしては(リフレッシュメニューも)必要なものだったと考えている。ハードなトレーニングだけが練習ではなく、適切な休養も必要。世界選手権前の合宿期間に、ただ遊びたいという選手はいない」と、強化合宿の一環として理解を求めていた。
頼れる35歳の大黒柱が、世界最高峰の舞台で結果で証明した。