やり投げ・北口榛花 銅メダル獲得 女子投てき日本初の表彰台 「これからは金を目標に」

 女子やり投げで銅メダルを獲得し、日の丸を背に笑顔の北口榛花(代表撮影)
 最後の投てきで63メートル27を記録し、ガッツポーズする北口榛花
 銅メダルを手に笑顔
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 「陸上・世界選手権」(22日、ユージン)

 女子やり投げ決勝で北口榛花(24)=JAL=が最終6投目に63メートル27をマークして銅メダルに輝き、女子投てき種目で五輪を含めて日本勢初の表彰台に立った。やり投げでは男子の村上幸史が3位になった2009年大会以来の表彰台となった。

 泣いても笑っても最後の1投。北口は5位で大一番を迎えていた。「乗り越えなきゃいけない局面だ」。緊張した面持ちで放ったやりは、きれいな放物線を描いて地面に突き刺さった。暫定2位の63メートル27。目を丸くして喜ぶと、右手を突き上げて喜んだ。

 ただ、後に控える選手も実力者がそろい、不安な状況でもあった。「入賞を目標にしてたので、『急にメダルをほしがってもくれないよな』って。すごくドキドキしながら見守ってた」。

 直後の選手に記録を抜かれたが、堂々の銅メダル獲得。4位とはわずか2センチ差だった。あまりの喜びに、涙が次から次へとあふれた。「一番ではないメダルだけど、でもメダル取れてうれしいです」と、くしゃくしゃの笑顔で喜んだ。

 東京五輪では日本勢57年ぶりの決勝進出を果たし、12位となった。今季は6月に、世界最高峰のダイヤモンドリーグで日本勢初の優勝を果たすなど、絶好調だった。今大会の予選でも今季自己ベストの64メートル32を出し、全体1位で決勝に進出。決勝では、1投目から62メートル07と大健闘していた。

 ただ、一筋縄ではない。東京五輪で左腹斜筋肉離れを起こし、約3カ月練習ができなかった。「初めて練習できない期間があってすごく不安だった」今季は、結果的にじっくりと下半身を強化したことでパワーアップして迎えていた。

 「ここがまだ私のゴールじゃなくて、これから金を目標に頑張りたいと思います」。今大会で日本代表の主将を務める日本のエースは、新たな歴史の扉を開きにいく。

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