池江璃花子 涙の連覇 自身最後のインカレ「感謝の気持ちを伝えたい」
「競泳・日本学生選手権」(28日、東京辰巳国際水泳場)
女子50メートル自由形決勝が行われ、昨夏の東京五輪代表の池江璃花子(22)=ルネサンス=が25秒09で2連覇を果たした。日大4年で女子主将を務める池江は、今回が最後の日本学生選手権。初戦の50メートルは予選から25秒20で全体トップとなるなど、好調だった。レース後は4年間を振り返り、涙ぐむ場面もあった。
水面から顔を上げた池江は、勝利を確認すると顔をほころばせた。「タイムより順位にこだわりたいと思っていた。優勝できてうれしい」。終盤まで競った展開を差しきった。「『大丈夫かな?』ってレース途中で思うぐらい体がしんどかったんですけど、最後勝てて自信につながった」と収穫の初戦だった。
思い入れのある大会だ。1年時は白血病の治療のため入院。大会のために、一時退院して観客席から日大メンバーの活躍を見守った。最終学年になって「昨日の夜は寝る前に色んなことを考えた」と涙ぐむほど、思い出が詰まった場所だ。
4年間を振り返り、「感謝の気持ちを伝えたい。大変な状況でも先生が人が集まる所にこさせてくれて、それをチームが受け入れてくれた」と強調した。今大会は100メートル自由形にエントリーし、リレーにも出場予定。「最後の年だけでも、『強かったな先輩』と思ってもらえるレースがしたい」と、結果で最大級の恩返しをする。