元関脇魁聖が引退会見「相撲は自分の全てでした。感謝してます」ブラジル出身初の幕内力士

 29日に現役引退を発表した元関脇魁聖の友綱親方(35)が31日、東京・両国国技館で引退会見を開いた。

 ブラジル・サンパウロ出身の日系3世。友綱部屋から2006年秋場所で初土俵を踏み、現役生活は16年。「あっという間ですね。楽しい相撲人生でした」と晴れやかに話した。近年は膝の故障などに苦しみ、東十両11枚目で臨んだ名古屋場所も5勝10敗。秋場所で幕下陥落となり、引退を決めた。

 11年5月技量審査場所でブラジル出身では初の新入幕。幕内通算60場所で三役を4場所務め、敢闘賞を3回受賞した。「初めは三役まで上がれるとは思わなかった。十両に上がれればいいかなという目標だった」と笑顔。「来るのが夢だった」という日本で成功し「相撲は自分の全てでしたね。ブラジルでもアマチュア相撲をやって、相撲を好きになって、プロになりたいと思った時に、親方とか、こういうチャンスを与えてくれて。本当に相撲に感謝してますね」としみじみと実感を込めた。

 思い出の一番には、18年名古屋場所10日目の高安戦を挙げた。結びで当時大関の高安を小手投げで撃破。「結びで勝つのはなかなかなくて。お客さんの雰囲気が全然違った」と振り返った。

 今後は大島部屋の部屋付き親方として指導にあたる。のんびり屋の性格も愛された友綱親方は「稽古で厳しく…できるかな」と苦笑しつつ「相撲だけじゃなくて生活とか、教えられたことをどんどん伝えていきたい。相撲が強くなれば一番ですけど、ファンに対しての感謝の気持ちとか、そういうことを伝えていきたい」と抱負を述べた。

 会見の最後には、兄弟子だった浅香山親方(元大関魁皇)がサプライズで花束を贈呈。師匠の大島親方(元関脇旭天鵬)と3人で、笑顔で写真に収まった。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス