池江璃花子が涙の2冠「みんなの顔を思い浮かべながら泳いだ」女子主将として最後のインカレ
「競泳・日本学生選手権」(31日、東京辰巳国際水泳場)
女子100メートル自由形が行われ、昨夏の東京五輪代表の池江璃花子(4年)=日大=が54秒26で優勝した。女子主将として臨む最後の日本学生選手権で、個人種目では50メートル自由形と合わせて初の2冠。チームに大きく貢献した。
観客席にいる日大メンバーに、何度もガッツポーズして喜びを表現した。前半50メートルを2位で折り返すと、残り20メートルでギアを上げて抜け出した。2位とわずか0秒09差の接戦を制した。「どうしても優勝したくて。最後までタッチまで諦めずに、みんなの顔を思い浮かべながら泳いだ。4年間つらいこともあったり、悔しいこともあった。チームメートが応援してくれたりして、感謝しかない」と涙した。
1年時は白血病の闘病中に応援に駆けつけ、観客席から日大メンバーの活躍を見守った。2年時は復帰後わずか1カ月で50メートル自由形で4位。東京五輪に出場した3年時は、リレーを含めて3冠を達成した。
50メートル自由形で1冠目を獲得した大会初日には、大学4年間を振り返り「私の大学生活はインカレで始まってインカレで終わる。寝る前に色んなことを考えた。感謝の気持ちを伝えたい」と話していた池江。「日大」を背負って戦う最後の1日。今大会は特別な思いを持って臨んでいる。800メートルフリーリレーにも出場予定で、「楽しんで終わりたい」と晴れやかな表情で語った。