卓球・伊藤美誠、五輪争い早くも天王山?「パリは今年決まると思っている」

 ポイントを取って小さく拳を握る伊藤美誠
 女子準々決勝で加藤美優に勝利し、観客席に手を振る伊藤美誠
 加藤美優からポイントを奪い、ガッツポーズする伊藤美誠
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 「卓球・全農カップ・トップ32」(3日、アクシオン福岡)

 パリ五輪代表選考会の第2回大会として行われた。女子は、東京五輪代表の伊藤美誠(21)=スターツ=が、準々決勝で加藤美優を4-1で破るなど3試合を突破。選考ポイント対象大会では初めて4強入りを果たし、準決勝では選考会で2大会連続優勝中の早田ひな(22)=日本生命=と激突する。

 伊藤は早くも今秋を24年パリ五輪代表レースの“天王山”と位置づけた。代表選考ポイントでは現時点で5番手と出遅れているが、「自分の中でパリ五輪(代表選考)のポイント(争い)は今年決まると思っているんですよ、正直」と胸の内を吐露。「自分自身も今年頑張らないとと思っているので、しっかり1試合1試合勝って、それが(結果として)ついてくると思って試合したい」と、今大会を正念場と捉えていることを明かした。

 国内選考会を中心に各大会に設定されたポイントの合計で争う五輪代表レースは、24年1月まで続く長丁場だ。とはいえ、今年11月時点での上位5人が来年の世界選手権シングルス代表に決まる。同大会は獲得できるポイントが最も大きい(優勝=200点)だけに、「出場できないと(五輪切符は)難しいので、そこをまず目標に。しっかり(世界切符を)取れるようにしたい」と力を込めた。

 打倒中国を掲げ、世界と戦ってきた日本のエース。世界ランクでも日本勢トップにつけているが、パリ選考ポイント対象の国内選考会では3月のライオンカップ・トップ32で5位、8月のTリーグ個人戦ノジマカップでは8強止まりで、出遅れていた。

 今大会の反撃Vを見据え、準決勝では破竹の勢いで勝ち続けている早田と激突する。最大のヤマ場となりそうだが、「早田選手もすごく実力がついてきて、ほとんど負けない選手になってきているので、自分自身が(守らずに)勝ちにいくことが大事。挑戦者の気持ちと、1ポイント1ポイントどうやって取るかを考えながら、相手を見ながら試合したい」と静かに闘志を燃やした。

 ◆9月2日時点での選考ポイントランキング上位

 【女子】早田ひな=75点、木原美悠=55点、長崎美柚=48点、佐藤瞳=38点、伊藤美誠=35点、平野美宇=35点、石川佳純=28点、橋本帆乃香=25点

 ※全農カップは優勝=50点、2位=45点、3位=40点、4位=35点、5位=30点(以下略)

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