レスリング“103連勝”藤波朱理が世界選手権欠場、左足甲負傷で全治8週間 パリ見据え決断
レスリング女子53キロ級で103連勝中のホープ、藤波朱理(18)=日体大=が、左足甲のリスフランじん帯を損傷したため、2連覇が懸かる世界選手権(10日開幕・ベオグラード)を欠場することが発表された。日本協会の女子強化委員長を務める金浜良コーチが7日、「現状で試合に出るのは非常に難しい。今回は試合を辞退すると判断した」と明らかにした。直前合宿のスパーリング中に痛めたもので、全治は8週間。代替選手は出場しない。
大会直前にまさかのアクシデントとなった。合宿初日のスパーリング中に、急に左足に体重が掛かった際に足の甲を痛めたという。治療に専念したものの、現状では歩行も困難で「最初は松葉づえをついていたが、今はそれを取ってゆっくり歩ける(状態)」と金浜コーチ。ただ、12月からはパリ五輪代表選考が懸かる大会が続くだけに「本人とお父さん(藤波俊一コーチ)と相談して、今回は辞退することになった。これ以上悪くしてはいけないと判断した。ショックはあると思うが、これからパリ五輪選考が始まる。(藤波自身は)自分がパリに出たいということで(今回欠場を)判断したので、そこまで極端には落ち込んでいないのでは」と報告した。
藤波は初出場の昨年10月の世界選手権で全試合テクニカルフォール勝ちと圧巻の内容で優勝。6月の明治杯では中学2年から続く自身の連勝記録を「100」に伸ばし、吉田沙保里、伊調馨以来、日本女子史上3人目の快挙を達成。パリ五輪金メダル候補として期待されている。