伊藤美誠 貫禄白星デビュー Tリーグ初参戦は「決勝戦のような感覚」
「卓球・Tリーグ、日本生命4-0神奈川」(10日、大田区総合体育館)
5季目が開幕し、女子は4連覇中の日本生命が、神奈川に4-0で勝利した。日本生命はTリーグ初参戦の伊藤美誠(21)=スターツ=が第3試合のシングルスに出場し、平野美宇に3-1で勝利。男子は、昨季2位の彩たまが3-2で昨季王者の東京を下した。今季からはパリ五輪代表選考対象となり、シングルス1勝が1点として加算される。
ついにTリーグのコートに立った伊藤が、貫禄の白星デビューを飾った。大入りとなった観衆2333人の注目を浴びる中、平野とのハイレベルな打ち合いを制して逆転勝利。5季目にして初参戦の“大型ルーキー”は「初戦は私にとってもチームにとっても大事。いつもと違うルールで、接戦になるとどちらが勝つか分からないので集中した。(照明が)暗い中での試合で(大舞台の)決勝戦のような感覚だった。大好きな場所で試合できてすごくうれしい」と会心の汗を拭った。
これまでは打倒中国を掲げて国際大会に主軸を置いていたため、過去4シーズンはTリーグ参戦を見送ってきた。ただ、2024年パリ五輪に向けては国内選考会を重視する代表選考方針に変わり、Tリーグの個人成績もポイントに含まれることから参戦を決断。「国内で戦う強さも必要だし、1ポイント1ポイントがこれから大事になってくる」。背番号99の目新しいユニホームで心機一転、日本のエースが新たな一歩を踏み出した。