BMX・中村輪夢が「海外でも見たことがない」技披露で4連覇、5度目の優勝
「自転車BMXフリースタイル・パークの全日本選手権」(16日、岡山市下石井公園)
男子決勝が行われ、東京五輪で5位入賞の中村輪夢(20)=ウイングアーク1st=が89・25点で4年連続5度目の優勝。2位は72・62点の小沢楓(岐阜・糸貫中)、3位は70・75点の溝垣丈司(神奈川・湘南工大付高)。
中村は優勝が決まっていた2本目の冒頭に、後方宙返りしながらハンドルを1回転し、片手を離してひねる「バックフリップ・バースピン トゥ ワンハンド エックスアップ」を披露。「海外でもあまり見たことがない技なので、見せられてよかった」と笑顔を見せた。「次の海外大会で勝つための練習になれば」と攻めの演技で2本目は転倒もあったが、1本目の得点で他を圧倒した。
英国での試合出場から13日夜に帰国したばかり。「1日9~10時間は寝る」という〝ロングスリーパー〟は、「毎日サウナに行き、睡眠導入剤を飲んで寝た」と時差ボケと疲労を払しょくした。この日は断続的に雨が降り「2本目がなくなるかもと思ったら緊張した」と振り返ったが、重圧はみじんも見せなかった。
6度目を迎えた今大会で、4年連続5度目の優勝を果たした。24年パリ五輪へ向けて国内敵なしの20歳のエースは「まだ出していない技をいっぱい練習しているので、海外の大会で出せたらいい」と成長過程をアピール。「どんどん(世界の)レベルは上がっていく。その時にできる最大の技が決まればいい」と、2度目の五輪へ果敢な挑戦は続く。