体操男子・杉野正尭が初V「一つの進化を見せられた」 全日本シニア選手権
「体操・全日本シニア選手権」(19日、アリーナ立川立飛)
男子個人総合が行われ、杉野正尭(徳洲会)が合計85・964点で初優勝を果たした。4連覇を狙った萱和磨(セントラルスポーツ)は2位、世界選手権(10月開幕、英リバプール)代表の神本雄也(コナミスポーツ)は14位、谷川航(セントラルスポーツ)が4位、谷川翔(セントラルスポーツ)は5位だった。男子団体はセントラルスポーツが2年ぶりに制した。
頂点への思いが違った。杉野はあん馬の冒頭で落下するミスはあったが、鉄棒では全体1位の14・933点を出すなど奮闘し、初優勝。春先は惜しくも世界選手権代表入りを逃していただけに、「悔しい思いをしていた。一つの進化を見せられたんじゃないか」と喜んだ。
今大会前に、最も気を配ったのは心構え。「練習量、質ともに上げて行くためには心構えがすごく大事。その心構えを内村(航平)さんや徳洲会の米田(功)監督、色んな人と話し合った」と刺激を受けたことが後押しした。「『日本のトップ選手』というオーラを出しながら、『常に見られている』と演技した」と、堂々と頂点に立った。
昨夏の東京五輪も出場を逃し、悔しい思いが続いた。「今回の優勝は2年後のパリ五輪に向けて一つのステップアップ。絶対必要なタイトルだった」と、成長の足がかりとする。