菅平高原での合宿で高木美帆ヒヤリ 自転車トレ中の濃霧に「5メートル先が見えず怖かった」
スピードスケート女子で、北京冬季五輪で金を含むメダル4個を獲得した高木美帆(28)=日体大職=が24日、長野・菅平高原で行っている個人合宿を公開した。午前10時から約2時間、自転車トレーニングを敢行。ヨハン・デビットコーチと共に山道を駆け抜けてたが、中盤からは濃霧が立ち込め、周囲の建物や車などが見えづらい状況となった。
標高1300メートルの山道で、二つの黒い影が、真っ白な霧を切り裂いていった。「残り3週くらいでモヤが強くなった。『ヨハン、ヤバい!前が見えない』ってと(笑)」。クロカンコースを周回するランナーや対向車なども走っていたため、スピードを緩めたり、いつでもよけられる体勢を整えて対応。それでも自然の驚異を目の当たりにし、高木は「5メートル先が見えなかった瞬間は怖かった」と冷や汗を拭った。
今季からは日本連盟のナショナルチーム(NT)を離れ、NT前ヘッドコーチのデビット氏に師事して二人三脚で再始動している。「1人で練習するのは厳しい」と難しさも口にしつつ、「毎日1人でやるからこそ得る発見もあり、刺激がたくさん。そういうところは面白い」。10月の全日本距離別選手権(長野)から新たなシーズンが始まるが、「私の決断が良かったのかどうかは、シーズンを終えてみないとわからない。(今回の選択が)スケートのリザルト(成績)につなげられるかは自分次第だと強く感じている」と覚悟をのぞかせた。