紀平梨花が全日本出場権獲得!右足首不安抱え転倒も執念フリー「タイタニック」で生き残り「セーフ」

 女子フリーで演技する紀平梨花
 女子フリーで演技する紀平梨花
 女子フリーで演技する紀平梨花
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 「フィギュアスケート・中部選手権」(25日、邦和みなとスポーツ&カルチャー)

 女子フリーが行われた。19、20年全日本選手権女王で18年グランプリ(GP)ファイナル覇者で、ショートプログラム(SP)6位の紀平梨花(20)=トヨタ自動車=は、フリー97・80点、合計154・49点で、6位をキープ。シード選手を除く上位13人に入ったことで、全日本選手権(12月、大阪)の出場権を2季ぶりに獲得した。GPシリーズ出場のため、西日本選手権(10月、京都)への出場は免除されている。

 右足首の疲労骨折で昨季は全試合欠場。現在も故障は完治していない状態のため、フリー曲「タイタニック」では、3回転はサルコー1種類にとどめた。中盤に転倒するなどアクセルジャンプは2本とも1回転に終わったが、冒頭の3回転サルコー-2回転トーループなどで加点を得た。キスアンドクライでは、得点を聞くと「セーフ」のポーズで安堵の表情を見せた。

 万全とは程遠い内容に「調整不足」と紀平。それでも「集中するところはできた」とし、ジャンプの練習ができなかった時期に「パーソナルトレーニングやピラティスなどやった。思ったより筋力が落ちてなく、体力もしんどさはなかった。今はとりあえずここまで試合に戻ってこられた状態にホッとしている」と話した。

 故障が再発した5月のアイスショー以降、約4カ月はほぼ氷に乗らず、練習は3週間前、ジャンプは2週間前に再開。3回転は1週間前に練習を再開したばかりで出場はギリギリの状況だったが、「全日本を捨てるのは無理と思った」と予選会にあたる今大会の出場に踏み切っていた。

 エントリーしている来月のジャパン・オープン(さいたま市)は「出るか出ないかはわからない」と微妙な状況。来月末のGPシリーズ初戦、スケート・カナダの前に拠点のカナダへ渡り、昨年から師事するブライアン・オーサー・コーチの下でジャンプ練習などを再開する予定となっている。

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