豊昇龍が“吉兆”初優勝 叔父の元朝青龍は初制覇直後の本場所でも初V 全日本力士選士権
「全日本力士選士権」(3日、両国国技館)
幕内トーナメントは、関脇豊昇龍(立浪)が決勝で平幕明生を小手投げで退け、大会初優勝を飾った。
1回戦で妙義龍、2回戦で玉鷲をいずれも寄り切ると、3回戦で大関貴景勝、準決勝で高安を、今度はいずれも押し出して勝ち上がった。決勝は明生との同部屋対決。もろ差しを許して寄られた土俵際で、右から思い切りのいい小手投げを決めて逆転勝ちした。
コロナ禍のため、3年ぶりに開催された大会で優勝。「朝からすごく気合が入っていた。優勝できてすごくうれしい」と笑顔がはじけた。
叔父の元横綱朝青龍は、大関時代の2002年にこの大会を初めて制した直後の九州場所で悲願の初優勝。翌03年初場所も優勝して横綱に昇進した。そんな“吉兆”を聞くと「えっ?そうなんですか?」と驚き「まあ、頑張ります」とニッコリ。大会の歴代優勝者のほとんどが大関、横綱になっていることにも「マジですか?知らなかったです。頑張ります」と、上機嫌で意気込みを新たにした。
新小結からの4場所連続も含め、今年はここまでの5場所ですべて勝ち越し。「九州場所も精いっぱい自分の目標を作って頑張りたい」。大関候補の23歳が、充実の一年を締めくくる場所へ弾みをつけた。