マリニンの4回転6種7本構成に日本勢驚き 宇野昌磨「単純にすごい、1年かけてあそこまで」
「フィギュアスケート・ジャパン・オープン」(8日開幕、さいたまスーパーアリーナ)
前日の公式練習が行われた。国際スケート連盟(ISU)公認大会で史上初めてクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)を成功させた、イリア・マリニン(17)=米国=は、フリーの曲かけ練習の冒頭で4回転半を着氷した。また、プログラムではフリップ、ルッツ、サルコー、ループ、トーループも着氷し、4回転6種類、7本を入れた構成を披露した。
ともに練習した五輪2大会連続メダリストの宇野昌磨(24)=トヨタ自動車=は、「今日のフリーの構成もすごいが、何よりすべてのジャンプを質がよく跳んでいたことに刺激を受けた。単純に見る側の気持ちですごいなって」と驚きの表情。羽生結弦さんがプロに転向し、北京五輪金メダルのネーサン・チェン(米国)がGPシリーズの出場を見送っている今季。「環境が変わり、自分ができないことを、やろうという日々だった」という中で「マリニン選手を見て、再びこうやって現れるんだなって思いました」と話した。
4回転アクセルについては「僕には今以上の構成は現実的ではない。今できていることのクオリティーを上げること(が大事)」とし、「マリニン選手の方がジャンプも安定してクオリティーも高い。今季1年かけてあそこまで持って行きたい」と新たな目標にもなった様子だ。
また、シニア本格参戦1年目の三浦佳生(17)=オリエンタルバイオ・目黒日大高=は、同じ年のマリニンの練習を見て「もう、わけがわからなかったです」と苦笑い。「本人と話したら、初めて(4回転を)7本入れたと言っていた。初めてで跳べるんだと思った。格の差を見せつけられた」と話していた。