世界女王・坂本花織が意地の演技で1位 不調も集中力で乗り切り「この演技は本当に奇跡」

 フリーの演技をする坂本花織(撮影・高石航平)
 演技前、坂本花織に気合を入れる中野コーチ(撮影・高石航平)
 フリーの演技をする坂本花織(撮影・高石航平)
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 「フィギュアスケート・ジャパン・オープン」(8日、さいたまスーパーアリーナ)

 日本、欧州、北米によるフリーのみの男女混合チーム対抗戦が行われ、女子は北京五輪銅メダリストで世界女王の坂本花織(22)=シスメックス=が146・66点で6人中1位となり、日本の優勝に貢献した。今大会の記録は国際スケート連盟(ISU)非公認記録となる。

 赤の衣装で登場した坂本は、冒頭の2回転半ジャンプ(ダブルアクセル)を降りるなど、大きなミスなくフリー曲の「エラスティック・ハート」を通し切った。「練習ではもうちょっと調子が悪かったので、本番でどこまでできるか分からなかった。何とか集中力で持たせたなという感じでした」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 9月に今季初戦のロンバルディア杯を終えた後は、練習ではジャンプを通しきれない状態が続いていた。それだけに「今回この演技ができたのは本当に奇跡。集中すればノーミスができるといういいきっかけになった。ここから徐々に自己ベストに近づけるようにしたい」と、いい感触もつかめた。

 グランプリ(GP)シリーズも開幕する。「1試合1試合、1個前の自分に勝てるようにもっともっとレベルアップして、4年ぶりのさいたまでの世界選手権に出られるように頑張りたい」と、新たなシーズンの目標を見据えた。

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