宇野昌磨 ミスも1位 日本4年ぶりV貢献 強敵マリニンの存在「メンタルがプラスに向く」
「フィギュアスケート・ジャパン・オープン」(8日、さいたまスーパーアリーナ)
日本、欧州、北米による男女混合チーム対抗戦が行われ、日本は合計623・84点で2018年大会以来4年ぶりの優勝を果たした。男子は五輪2大会連続メダリストで世界王者の宇野昌磨(24)=トヨタ自動車=が193・80点で1位。9月に国際スケート連盟(ISU)の公認大会で史上初めて4回転半ジャンプ(クワッドアクセル)を成功させた17歳のイリア・マリニン(米国)は2位で、今後の5回転ジャンプ挑戦の可能性を示唆した。今大会は国際大会としては3年ぶりの開催。記録はISU非公認記録となる。
新たな刺激を受けた今季初戦だった。宇野は冒頭の4回転ループを決めると、4回転サルコー、4回転トーループを次々と着氷。後半の4回転フリップが2回転になるなどミスもあったが、「妥当だったと思う。少しずつ手応えを感じている」と冷静に受け止めた。
2位のマリニンは超大技・4回転半こそ回転不足となったが、4種類、5本の4回転に挑む高難度構成に挑んだ。ジャンプの質は高く、宇野が「僕はマリニン選手の方が僕より素晴らしい演技だったと思ってます」と称賛するほどだった。
宇野にとって17歳のライバルは「この1年、2年のうちに圧倒的な存在になると思う」と脅威なのは間違いない。ただ、「置いていかれないようにしようというメンタルがプラスに向くんじゃないかな」と、どこか楽しげに受け止めてもいる。
これからグランプリ(GP)シリーズも開幕する。「年々技術レベルが上がっているのを肌で感じる。そこにいつまでもついていけるように頑張りたい」。強敵の存在が宇野をさらに強くする。