フットサル日本代表が8年ぶり4度目のアジア王座に輝く!強敵イラン代表に競り勝つ
「フットサル・アジアカップ・決勝、日本3-2イラン」(8日、クウェート)
AFCフットサルアジアカップクウェート2022の決勝で、フットサル日本代表がフットサルイラン代表と対戦した。
同大会は1999年に第1回大会が行われ、今大会で16回目。初代王者のイランが6大会連続で王座に輝いていたが、第7回大会で日本が初優勝。最多優勝回数12回を誇るイランに対し、日本も3度王座に輝いている。イランと日本のみがアジアチャンピオンを経験しており、今大会でも最大のライバルが決勝で顔を合わせた。
イランは1次リーグ初戦でインドネシアを5-0で完封。チャイニーズ・タイペイに10-1、レバノンに9-0とそれぞれ大差をつけて勝利し、決勝トーナメントでも危なげなく勝ち切り決勝へ駒を進めた。日本は対照的に初戦を落とし、1点差の試合を制するなど苦しみながら決勝まで勝ち上がった。
前日の練習でイラン対策を入念に確認した日本は、GK黒本ギレルメが初戦以来の先発出場。FPは水谷颯真、オリベイラ・アルトゥール、吉川智貴、平田ネトアントニオマサノリの不動の4人がピッチに立った。集中した試合の入りを見せた日本は対策がしっかりと機能し、イランに思うようなプレーをさせなかった。
しかし、15分にはカウンターから失点し、1点を追う展開となった。直後には、これまですべての試合で先発し、チームをけん引してきた吉川が負傷交代。日本にとって厳しい状況となる。しかし、逆境にも負けないたくましさを見せる日本は、16分にイランがこぼしたボールをすかさず清水和也がゴールに蹴り込む。これがゴールネットを揺らし、1-1で第1ピリオドを終えた。
第2ピリオドでは圧力を増すイランに対し、なかなかチャンスを作れない。しかし、27分に右サイドでFKを獲得すると、これをアルトゥールが絶妙なコースに直接突き刺しイランからリードを奪った。終盤にはイランが全員で攻撃に転じるパワープレーに出る。しかし、GK黒本を中心に集中した守備を見せこれをしのいだ。終了間際にそれぞれ1点を追加し目まぐるしくスコアが動いたが、イランの猛攻に耐え3-2で試合終了。激闘を制した日本が8年ぶり4度目の王座に輝いた。
就任後初めての国際大会に臨み、見事チームを優勝へと導いた木暮賢一郎監督は「ここまで一緒に戦ってきた選手、スタッフ、現地に来てくれたサポーターやメディア、日本で応援してくれたファンや多くの指導者、関係者、すべてのフットサルファミリーに対して感謝を伝えたい」と話し、9月5日の国内合宿から始まった長期間の代表活動を振り返り、安どの表情を見せた。
また、大会ベストGKには、準決勝で途中交代にも関わらず値千金の活躍を見せ、決勝でも何度もチームを救った黒本ギレルメが輝いた。