浜田尚里 東京五輪制するもメダル逃す 立ち技での攻防課題浮き彫りに
「柔道・世界選手権」(11日、タシケント)
男女各1階級が行われ、女子78キロ級は東京五輪覇者の浜田尚里(32)=自衛隊=が3位決定戦でエリザベータ・リトビネンコ(ウクライナ)に一本負けし、メダルを逃した。準々決勝で同五輪3位のマイラ・アギアル(ブラジル)に敗れた。日本女子が表彰台を逃すのは今大会初めて。男子100キロ級の飯田健太郎(旭化成)は2回戦で敗退。ボヤン・ドシェン(セルビア)に内股透かしで一本負けした。
女子78キロ級の浜田は東京五輪覇者の威厳を示せず、3大会ぶりの頂点に立てなかった。9月に32歳となったベテランは「やるべきことをしっかりやる」と臨んだが、追われる立場の難しさに直面した。
必殺の寝技はさすがに警戒されていた。準々決勝は五輪3大会連続3位のアギアル。寝姿勢を嫌われ、立ち技での攻防となった。中盤付近で攻め急いだ内股を返され、背中から落ちて一本。課題が浮き彫りとなった。
7月のグランドスラム大会では得意のパターンに持ち込めず3位。「反省をしっかりして、練習してきた」と自信のあった今大会も包囲網を打破できなかった。
初出場の五輪を制しても燃え尽きることは「全然なかった」と言い切る。2連覇の懸かるパリ五輪へ意欲はまだまだ十分だ。