高梨、スーツ規定明確化を要望 北京五輪で失格「引退も考えた」

 ノルディックスキー・ジャンプ女子の高梨沙羅(クラレ)が14日までに取材に応じ、ジャンプスーツの規定を「もう少し明確にしてほしい」と訴えた。2月の北京冬季五輪混合団体で、高梨を含む4カ国の5人が違反を指摘されて失格となり、検査手法への疑念が噴出。今月の国際大会でも失格となっており、透明性の向上を求めた。

 スーツは大きいほど揚力を得られて遠くに飛びやすいとされ、ゆとりの幅が決まっているが、検査の方法には曖昧な部分もあると指摘されている。通常のワールドカップ(W杯)ではスパッツをはいたまま検査を受けていたが、五輪混合団体では脱がされたことを明かし「測り方が違った」と説明。五輪後には国際連盟の担当者と話し合ったが、納得のいく回答は得られなかったという。

 今月2日にドイツで行われた国際大会では、腕の部分が規定より大きいと判定されて再び失格に。違反にならないように、同行していた全日本連盟の担当者と打ち合わせながら、毎日慎重にスーツをチェックしていたそうで「万全の状態で臨んだのでショック」と心境を吐露した。

 高梨は北京五輪の結果を受けて「辞めることを考えていた」と引退を検討していたという。しかし多くの励ましを受けて「辞めることでは償いにならない。自分が飛ぶことで与えられるものがあるなら、やり続けよう」と6月に現役続行を決断。「純粋にジャンプを飛ぶことが楽しい」との気持ちも取り戻した。2026年冬季五輪での雪辱を期し「この悔しさは五輪でしか返せないものだと思う」と言葉に力を込めた。

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