「陸上・全日本３５キロ競歩高畠大会」（２３日、山形県・高畠町）

　男子２０キロ競歩で世界選手権２連覇中の山西利和（２６）＝愛知製鋼＝が世界選手権の派遣設定記録を突破する２時間２６分１８秒で優勝した。２位は東京五輪５０キロ競歩代表の丸尾知司（愛知製鋼）の２時間２７分３３秒だった。

　山西は両手を突き上げてゴールすると、自分に拍手を送った。初めて３５キロに挑戦して、優勝。「やりたいレースにトライした」とうなずく一方で、「よくも悪くも現状が出た。最後にペースが落ちた。持久力が足りない」と反省もあった。

　山西は来夏の世界選手権（ブダペスト）は２０キロでの出場資格を既に得ている。３５キロでも派遣設定記録を突破したが、“二刀流”での世界選手権出場は「連戦がきかないタイプ」と慎重に判断する構えだ。「ブダペスト（の世界選手権）、パリ（五輪）と続いていけるように、地道に一つ一つ課題と向き合う」と、世界との戦いを見据えた。