堀米雄斗が貫禄V 1カ月半前に右膝負傷で“ぶっつけ本番”
「スケートボード・キメラAサイド」(30日、さいたまスーパーアリーナ)
都市型スポーツを同時に行う国際大会として開催され、男子スケートボード決勝では昨夏の東京五輪金メダルの堀米雄斗(23)=ミクシィ=が優勝した。女子はこの日16歳の誕生日を迎えた織田夢海(16)が制した。
堀米は45秒間で技を連発する「ラン」で2位につけると、得意の一発技で競う「ベストトリック」の4本目で逆転。最終5本目の前に優勝が確定し、ボードを高々と掲げて喜びを表現した。「どのトリックも2、3カ月ぶりにやった。感覚が鈍ってたんですけど、大会できれいに決まってよかった」と振り返った。
1カ月半前に「ヒビみたいな感じのが入った」と右膝を負傷。練習もままならず、今大会は“ぶっつけ本番”だったという。「前日まで滑れるか分からなかった。ケアをしながら滑って、思った以上には滑れた。筋肉痛とか膝の周りは追い付いていなかったけど、その中でベストができてよかった」。調整不足の中でも、王者の貫禄を見せつけた。
優勝賞金は1000万円。使い道を問われると「これからは自分でスケートボードを盛り上げるイベントをやっていきたい。そっちの方で使いたい」と話した。
大会後はすぐにアメリカに帰国し、11月5、6日に開催される世界最高峰のプロツアー・ストリートリーグ(SLS)最終戦のスーパークラウンファイナルに向けて調整を行う。「(ケガで)自分がどこまで滑れるか試したかった。思った以上の滑りができて、次は安心して滑れる。スーパークラウンのトロフィーはまだ持っていないので、持って帰りたいです」と意気込んだ。