体操日本男子1位で決勝進出 跳馬以外5種目1位 7年ぶり団体総合制覇へ総合力示す
「体操・世界選手権」(10月31日、リバプール)
男子予選が行われ、7年ぶりの団体総合制覇を目指す橋本大輝(順大)谷川航、弟の翔(ともにセントラルスポーツ)神本雄也(コナミスポーツ)土井陵輔(日体大)の日本は6種目合計260・695点で1位となり、上位8チームによる2日(日本時間3日未明)の決勝に進んだ。
英国が252・793点で続き、3位は米国。優勝候補の中国は4位で通過した。予選の得点は持ち越さず、決勝で3位以内が2024年パリ五輪の出場権を獲得する。
個人総合は谷川航が合計84・731点でトップ、橋本が2位で上位24人(各国・地域最大2人)の決勝に進出。種目別は橋本が1位の鉄棒と7位の床運動、土井が2位の床運動と6位のあん馬、神本が2位の平行棒、6位のつり輪と鉄棒、谷川航が7位の跳馬で決勝に進んだ。
宿敵中国にミスが相次いだ波乱の男子予選で日本が抜きんでた総合力を示した。跳馬以外の5種目で1位と圧倒し、水鳥監督は「実力を出せば勝てる感覚は持てた」と覇権奪回へ手応えをつかんだ。
初代表の土井は鮮烈なデビュー。日体大の大先輩、内村航平さんが「一番才能があるのがおまえ。しっかり食べて寝てれば大丈夫」と太鼓判を押す逸材だ。あん馬は直前に演技した橋本の落下に動じず、チームトップの14・466点。床運動は切れ味鋭いひねり技を次々と決め、種目別2位と躍動した。
エース橋本も東京五輪「金」の鉄棒でF難度の「リューキン」を含む五つの離れ技に成功し、ただ一人15点超えと巻き返した。
2位英国に約8点の大差をつけたが、予選の得点は持ち越さない。「団体金がみんなの一番の目標。もう少し上げられる余地がある」と個人総合で1位通過の谷川航。思いを一つに、体操ニッポンの輝かしい歴史に新たな一ページを刻みにいく。