羽生結弦さんアイスショー「プロローグ」が開幕 異例の演出も「ある意味成功」
フィギュアスケート男子で、14年ソチ、18年平昌五輪2連覇の羽生結弦さん(27)による、プロ転向後初のアイスショー「プロローグ」が4日、横浜市ぴあアリーナMMで幕を開けた。温かい拍手に包まれながら、プロとして歩むスケート人生の「第2章」がスタートした。
コンセプトやステージ構成まで、全てを羽生さん自身が総合プロデュースした、このワンマンショー。ショーの冒頭は、試合直前の「6分間練習」から始まった。練習を終えると試合さながらの「SEIMEI」を披露。4回転サルコーやトーループも着氷した。そのほか、北京五輪のエキシビションでも舞った「春よ、こい」など、数々の名プログラムを披露し、集まった7900人を魅了した。
公演後には報道陣に取材対応。「7月のプロ転向の会見から、会場を含め、全ての企画がスタートしました。かなり時間がない中で大勢のスタッフの方々に頼みながら、自分の要望に応えて作っていただきました。まずそれだけで感謝の気持ちでいっぱいです」と、急ピッチでショーを共に作り上げたスタッフに感謝を口にした。
続けて「自分の中では、これから始まる物語に向けてのプロローグであり、抽象的な話になってしまうかもしれませんが、自分がこれから新たに決意を胸にして、目標に向かって、夢に向かって一歩ずつ進んでいくんだということを、自分が経験してきたことだったり、皆さんに力をもらってきたこと、あらためて皆さんと共有しながら次のステップにつながるようにという思いを込めてこのショーを企画しました」と明かした。
異例の6分間練習については「アイスショーでは考えられない、全部の照明を使った状態でやるのも含めて自分で考えた」というが「正直どういう反応をしていただけるか。僕自身も6分間練習を試合ではない中でやることで、どれくらい集中できるか、不安で仕方なかった」と羽生さん。それでも「まず1日目やり抜いた感想としては、皆さん充実した表情をしていただいたと思うので、ある意味成功したんじゃないかと思っています」と納得の表情だった。