羽生さん 自身振り付けの新プロ「いつか終わる夢」は4回転半の葛藤「ジレンマ」表現

 「いつか終わる夢」を終えた羽生結弦さん(撮影・堀内翔)
 「春よ、来い」を披露する羽生結弦さん(撮影・堀内翔)
 単独アイスショー「プロローグ」を終えて手を振る羽生結弦さん(撮影・堀内翔)
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 フィギュアスケート男子で、14年ソチ、18年平昌五輪2連覇の羽生結弦さん(27)による、プロ転向後初のアイスショー「プロローグ」が4日、横浜市ぴあアリーナMMで幕を開けた。90分間で全8曲を披露。クールダウンの動きからヒントを得て、自身で振り付けを行った新プログラム「いつか終わる夢」を初披露した。

 原曲は羽生さん自身が「めちゃくちゃ好き」というファイナルファンタジー10。プログラムのコンセプトは「一言で表すのはちょっと難しい」と言う。

 「僕自身の夢って、もともとは五輪2連覇でした。そしてその後に、4回転半って夢を改めて設定して、追い求めてきました」と羽生さん。4回転半は、北京五輪で挑み、回転不足で転倒。未完成のまま羽生さんはプロへとステージを変え、今季マリニン(米国)が4回転半を世界初成功した。

 「ある意味アマチュア、競技ってレベルでは僕は達成できなかったし、ISU公認の初めての4回転半成功者には、もうなれませんでした。そういう意味では終わってしまった夢かもしれません。そういう意味で、いつか終わる夢…。」と言うと、自身の胸の内を吐露した。

 「なんか、皆さんに期待してもらっているけどできない、だけど、やりたいと願う。だけどもう疲れてやりたくない…。皆さんに応援して頂けば頂くほど、自分の気持ちがおろそかになって、壊れていって。何も聞きたくなくなって。でも、やっぱり皆さんの期待に応えたい、みたいな。本当に、自分の心の中のジレンマみたいなものを表現したつもり」

 今回はMIKIKO氏に演出を依頼。プロジェクションマッピングの幻想的な世界観の中、夢に挑み、期待にもがく「ジレンマ」、競技生活の中で抱えてきた葛藤ですらも、羽生さんは美しいプログラムへと昇華させた。

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