羽生結弦さん「試されてるなと思ったし、自分自身も試さなければ」【一問一答】

 11月4日午後6時。フィギュアスケート男子の14年ソチ、18年平昌五輪金メダリスト、羽生結弦さん(27)のプロ転向後初のアイスショー「プロローグ」が、横浜市ぴあアリーナMMで幕を開けた。挑み続ける羽生さんの第2章。この90分が「これから始まる物語に向けてのプロローグ」となる。羽生さんとの一問一答は以下の通り。

  ◇  ◇

 -プロ転向後初のアイスショーを終えて。

 「7月のプロ転向の会見から、全ての企画がスタートした。かなり時間がない中で大勢のスタッフの方々に頼みながら、自分の要望に応えて作っていただいた。まずそれだけで感謝の気持ちでいっぱい。自分の中では、これから始まる物語に向けてのプロローグ。自分がこれから新たに決意を胸にして、目標に向かって、夢に向かって一歩ずつ進んでいくんだということを、自分が経験してきたことや皆さんに力をもらってきたこと、あらためて皆さんと共有しながら、次のステップにつながるようにという思いを込めてこのショーを企画した」

 -演技中の感情は。

 「『SEIMEI』は完全に、平昌五輪を思い出しながらやった。ジャンプの本数は少なくなっているけど、あえてプロになったからこそできる、トリプルアクセル3発をやってみた。ものすごく緊張した。試合だったら目の前にジャッジの方がいるけど、大勢のお客様が目線にいる。試されてるなと思ったし、自分自身も試さなければいけないと。いい緊張感でできた」

 -ここまでの準備。

 「まず体力強化は本当に大変だった。(今までの)僕は1つのプログラムに全力を尽くし切ってしまうので、その後、また滑るなんて考えられなかったけど、なんとかここまで体力をつけることができた。あとは、自分が表現したい世界や、演技と演技の間のVTRなどで自分が意図するものがちゃんと伝わるようにって考えながら編集したり、作って下さる方を頼ったり。大変で、今日の朝まで掛かってできあがった。自分一人ではできなかった。何より自分の意志をここまで尊重していただきながら、大勢の皆さんが心を一つに動いて下さるのは、普通のアーティストとしてでもないと思うので。アマチュア時代を誠心誠意頑張ってきて良かったし、あらためて皆様方と一緒に頑張っていきたいと思った」

 -これから始まる物語は、どんな物語になると思うか。

 「正直プロだからこその目標は、具体的には見えていない。こういうことは、僕の人生で初めて。4歳の頃から五輪で金メダルって目標があった上で生活をしてきたので、今は宙ぶらりんな感じ。まずはこの『プロローグ』を成功させるために毎日努力してきた。今日は1つ1つのジャンプや演技に集中した。そういうことが積み重なって、新たな羽生結弦ってステージにつながったり、新たな自分の基盤ができたりすると思う。今できることを目いっぱいやって、フィギュアスケートの限界を超えていけるようにしたい。それが、これからの僕の物語としてあったらいいなと思う」

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