世界体操初出場の土井陵輔 床で銅メダルも「出直してきます」 橋本大輝が銀
「体操・世界選手権」(5日、リバプール)
種目別決勝前半が行われ、男子床運動で橋本大輝(21)=順大=が14・500点で銀メダル、初出場の土井陵輔(20)=日体大=が14・266点で銅メダルを獲得した。橋本は同種目初の表彰台で、今大会は個人総合「金」と団体総合「銀」に続き三つ目のメダル。女子跳馬の宮田笙子(18)=鯖江スクール=は13・999点で5位。男子であん馬の土井は12・933点、つり輪の神本雄也(28)=コナミスポーツ=は14・466点で、ともに7位だった。
初出場で床運動の銅メダルをつかんでも、土井の第一声は「めちゃくちゃ悔しい」だった。3度優勝の白井健三以来の日本人制覇を狙っていたからだ。最高峰の舞台で戦う難しさを痛感し「出直してきます」と反省が口を突いて出た。
世界トップレベルのDスコア(演技価値点)で予選を2位通過し「確実にメダルは取れる」と油断があった。美しい空中姿勢で次々と着地をまとめたが、終盤のひねり技が乱れ、ラインを割って0・1の減点。金メダルに0・267点届かなかった。
日体大で教える内村航平さんは「天才」と認める一方で、練習不足を指摘する。同学年の橋本に先を越される中、内村さんや白井さんの指導を受けるようになって今季は急成長。2年後のパリ五輪へ「期待していてください」と力強かった。