駒大 全日本大学駅伝3連覇 大八木監督「びっくり」の好記録 3冠王手で箱根へ

1位でゴールする駒大のアンカー・花尾恭輔
7区で区間新記録をマークした駒大の田沢廉
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 「全日本大学駅伝」(6日、熱田神宮発、伊勢神宮着=8区間106・8キロ)

 駒大が5時間6分47秒の大会新記録で史上最多となる15度目の優勝を果たし、3連覇を達成した。10月の出雲駅伝と合わせて大学駅伝2冠とし、箱根駅伝との3冠に王手をかけた。駒大のエース、田沢廉(4年)が7区の区間記録を43秒更新する49分38秒と爆走し、4年連続の区間賞(1年7区、2年8区、3年7区)を獲得。3年連続の大会MVPに選ばれた。

 最後の伊勢路で強烈な印象を残した。7区。トップで藤色のタスキを受け取った田沢は、右手で“ナンバーワン”を掲げて走りだした。「エースらしい他の人を寄せ付けない走りを」-。序盤は余裕のある表情で堅実に走った。

 6・8キロ過ぎ、大八木弘明監督からゲキが飛んだ。「近藤くんと5秒差!」。区間賞を争う青学大のエースに後れを取っていたが、実は自分の方が速いと勘違いしていた。「49分台を目標に走りました」。ギアを上げ、結果的に従来の区間記録を43秒も塗り替えた。

 1万メートルで今夏の世界選手権に出場した田沢にとって「区間賞は取って当たり前」。出雲駅伝は胃腸炎で体調を崩し全力を尽くせなかっただけに、「非常に思うところがあった」と汗だくになりながらエースの貫禄を示した。

 駒大は全員が区間5位以内、8区間中3人が区間賞と抜群の安定感で、大会記録を大幅に更新。選手たちに3度胴上げされた大八木監督も「追い風もあったけど、(想定の)5時間10分台よりはるかに速い記録でびっくり」と舌を巻いた。

 駒大が大学駅伝3冠に王手をかけるのは3度目。これまで一度も成し遂げていないが、箱根駅伝での快挙達成へ「達成したことがない、最大のチャンスが訪れている。この機を逃さずにいきたい」と田沢。藤色の絶対エースとして最後の大仕事だ。

 ◆大学駅伝3冠 同一年度の出雲駅伝、全日本大学駅伝、箱根駅伝の「大学三大駅伝」を全て制した大学に与えられる称号。過去には1990年度の大東大、2000年度の順大、10年度の早大、16年度の青学大の4チームが達成。駒大は過去に8度の2冠はあったが3冠はない。1998年度と2013年度は出雲と全日本を制して3冠に王手をかけたが、箱根を逃した。

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