高木美帆が圧勝金 得意種目1500mで2位寄せ付けず W杯通算18勝目
「スピードスケート・W杯」(12日、スタバンゲル)
女子1500メートルは世界記録保持者で北京冬季五輪銀メダルの高木美帆(28)=日体大職=が1分56秒55をマークし、同種目でW杯14勝目を挙げた。1000メートルなどと合わせた通算は18勝目。
女子のエース高木が世界記録を持つ1500メートルで2位に0秒94差と寄せ付けなかった。昨季はW杯で出場4レースを全勝し、種目別総合優勝を果たした距離。今季の国際大会初戦で強さを見せつけたが、舌を出して複雑な表情を見せた。
記録は10月の全日本距離別選手権に比べて3秒21遅かったが、伸びやかな滑りは群を抜いた。ぐんぐんと加速し、同走のカザフスタン選手に大差をつけてゴール。喜ぶデビット・コーチと手を合わせた。
これまでは3000メートルを滑った上での改善点を1000メートルや1500メートルにつなげていたという。日本スケート連盟のナショナルチームを離れ、個別に活動するシーズン。スプリント力の強化のため、前日に500メートルから今大会を始め、W杯の同種目で初めて表彰台に立った。
「今は短い距離からのアプローチもある」と新たな挑戦を楽しむ。まずは得意種目で頂点に立ち、百戦錬磨のスケーターは試行錯誤もしながら滑りを仕上げていく。