自転車BMX BMX初世界一の中村輪夢が凱旋帰国「何してんねん」先輩王者の珍コスプレ出迎えに仰天
自転車BMXフリースタイル世界選手権(アブダビ)のパーク男子で日本勢初の優勝を果たした東京五輪代表の中村輪夢(りむ、20)=ウイングアーク1st=が15日、成田空港に帰国した。世界最高峰のプロ大会やW杯などを制したことはあるものの、UCI主催の大舞台で攻めた演技を完遂して悲願の頂点に立ち「(出場者の)メンツは一緒だが、ちゃんと世界一と言える」と胸を張った。
凱旋(がいせん)した空港到着ロビーではサプライズもあった。同大会のフラットランド男子で日本人として初優勝し、一足先に帰国していた佐々木元(37)が、顔を真っ赤にペイントし、白い長方形ボードの中央にはめた“日の丸コスプレ”でお出迎え。思わぬ祝福に中村は「ビックリした」と驚きつつ、珍妙な出迎え客の正体が佐々木だと分かると爆笑していた。
中村は「世界チャンピオンが何してんねん」と関西人の性でつっこんだが、大先輩の体を張ったエンターテイナーぶりに「僕より(空港で)注目されていた。さすがやなと。最初誰かと思ったけど、うれしい」と声を弾ませた。
一方、佐々木は「BMXは仲間を思いやるスポーツ。やるときはとことんやる」と、中村を喜ばせるために全力で振り切ったと明かした。自身は世界王者に輝いた後すぐに帰国しており、テレビ観戦で中村の優勝を見届け熱くなった。「どんな顔で(中村を)出迎えたらいいんだろう」と前夜に考え込んだといい、「3時間くらいしか寝てない。朝5時から練習したので」と苦笑い。ただ、終わった後は恥ずかしかった様子で「自分もスポンサーがいるので(映像や写真は)できればあまり使わないでください(笑)」とはにかんでいた。