室伏広治長官「スポーツ界に公正性取り戻す不退転の覚悟」 五輪汚職再発防止へ指針検討開始
東京五輪・パラリンピック組織委員会を巡る汚職事件を受け、スポーツ庁や日本オリンピック委員会(JOC)が発足させた「大規模な競技大会の組織委員会等のガバナンス体制等の在り方検討プロジェクトチーム(PT)」の初会合が18日、都内で開催された。弁護士や公認会計士など専門家も交え、再発防止に向けた指針を検討する。スポーツ庁の室伏広治長官(48)は、スポーツ大会への信頼失墜を踏まえ「透明性、公正性が確保された大会を実施することが何よりも重要。スポーツ界に公正性を取り戻すという不退転の覚悟を示す。一丸となって取り組むために、大規模大会の組織のガバナンス体制、情報公開の在り方について検討する」と述べた。
今後の大規模大会として、25年世界陸上やデフリンピックを開催する東京都、26年愛知・名古屋アジア大会の組織委員会、30年冬季五輪招致を目指す札幌市も参加。現状報告や、今後の運営方針について意見を交わした。
JOCの山下泰裕会長(65)は「(五輪汚職は)決して許されることではなく、二度と繰り返されてはならない。(今後のスポーツ大会は)透明性を確保し、再び多くの皆さまにスポーツの魅力を届けられるように」と決意を述べた。
また、6月に解散し、現在は清算法人となっている東京大会組織委元職員へのヒアリング調査も今後実施する予定だといい、室伏長官は「最大限、ガバナンス体制や情報公開のあり方について改善すべき点を明らかにしていく」と語った。