山本草太 今季SP世界最高で首位発進「目標の100点までもう少し」

 男子SPの採点結果に笑顔を見せる山本草太(撮影・伊藤笙子)
 男子SPで演技する山本草太(撮影・伊藤笙子)
 男子SPの演技を終え、拳を握る山本草太(撮影・伊藤笙子)
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 「フィギュアスケート・NHK杯」(18日、真駒内セキスイハイムアイスアリーナ)

 男子ショートプログラム(SP)が行われた。今月上旬のGPシリーズ・フランス杯2位の山本草太(22)=中京大=は、今季世界最高となる自己ベストの96・49点で首位発進した。4回転-3回転の連続トーループ、4回転サルコー、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)をすべて成功した。

 SP曲「イエスタディ」の世界観を静かな表現力で演じきった。SPは19年以来3年ぶりの更新。3度も手術した右足の古傷とともに戦い続けた自己新に「正直うれしかった。目標の100点までもう少し」と、充実の表情で語った。

 「久しぶりに試合前に緊張した。(1組の)最終滑走も不安だったが、絶対にやるぞと切り替えられた」と山本。「朝の練習ではサルコーはパンクしていた。(演技直前の)6分間でしっかり調整して成功できたのは成長した部分」

 昨季までの6分間練習では、1回転や2回転の負担をかけないジャンプをこなして試合に臨んでいた。しかし「(練習で)一発で跳べないと、本番でも跳べないから」と、今季は試合直前に4回転や3回転半を臆せず跳んでいる。昨季から難度を上げても安定感を増した4回転は、「一発」への集中力を積み重ねた結果だ。

 今季はGP初戦のフランス杯で、自身初の表彰台に立った。見えてきた自身初のGPファイナル進出は「もちろん目標」と言い切る。その上で「考えすぎず、自分がやるべきことを追い求めて、明日もやっていけたらいい」と、足もとをしっかりと見据えている。

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