羽生結弦氏 菊池寛賞贈呈式でビデオメッセージ「全ての選択に意味を持たせたい」

 第70回菊池寛賞の贈呈式が2日、都内で開催された。プロフィギュアスケーターの羽生結弦氏(27)は、青森県八戸市でアイスショーに出演しているため、式典を欠席。ビデオメッセージでこれまでの歩みを振り返り「挑戦はまだ続きます。まだまだ続けます」と話した。

 羽生氏は「このたびは栄誉ある賞に選んでいただき、大変恐縮でありますし、同時に、この賞に恥じないよう、より一層努力を重ねていかなくてはと、身が引き締まる思いです」とコメント。「私の人生は、28年弱になりますが、そのほとんどが夢への道でした。希望と絶望の連続でした」として、「失敗の日の方が多かった」というスケート人生を回顧した。

 「私の人生は、たくさんの選択の連続でした。その選択が全て正解だったかどうかは分かりません。どんなに悩んで考えたとしても、選択肢には、するかしないか、しかありません。その2択の積み重ねで選ばれてきた今が正解なのか、不正解なのか、分かりません」と羽生氏。「ただ私は、その全ての選択に意味を持たせたいと思っています」「その時には意味がないように思えたとしても、いつか振り返った時に意味があったと思えるように、生きていきたいと思っています」と語った。

 そして「挑戦はまだ続きます。まだまだ続けます。これから先の選択も、たくさん迷い、悩むと思います。この選択があったから未来があるんだと思えるように、今を選び続けます」と力を込めた。

 選考顧問のジャーナリスト・池上彰氏は「菊池寛賞というのは、さまざまなジャンルで活躍している方々を紹介するということで。羽生さんについては、私が何も言うべきことはないですね。本当に、見事な仕事ぶりをずっとしてきました」と紹介。選考理由を「さまざまな苦境に負けることなく、4回転半をこれからも挑戦し続けるんだという姿、とても素晴らしいと思いますし、これからは人間として美しくありたい、あるいは、これからも勉強を怠らないと言っていらっしゃる。本当に頭が下がる」とし「今日は残念ながら直接お目にかかることはできませんでしたが、菊池寛賞にふさわしい人たちが選ばれたと思う」と話した。

 式典には、作家の宮部みゆき氏、脚本家の三谷幸喜氏らが出席した。

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