田代改め高市未来でV 5年ぶり頂点でパリへ弾み 新婚ホヤホヤ!名前呼ばれても「誰?」

 63キロ級を制し笑顔を見せる高市未来(中央)。左は準優勝の渡辺聖子、右から3位の鍋倉那美、堀川恵(撮影・高石航平)
 渡辺聖子(左)と組む高市未来(撮影・高石航平)
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 「柔道・GS東京大会」(3日、東京体育館)

 2023年世界選手権(ドーハ)代表選考会を兼ねて6階級が行われた。女子63キロ級は、五輪2大会連続出場の高市(旧姓田代)未来(28)=コマツ=が決勝で渡辺聖子(警視庁)を相手の反則で下し、5年ぶり2度目の優勝。同階級で世界女王の堀川恵(パーク24)は3位にとどまり、今大会での代表決定は持ち越しとなった。

 高市未来として畳に上がった五輪代表が心機一転、田代として大会を制した5年前に続き表彰台の頂上に立った。追う立場として「どんな状況でも泥くさく勝つ」と歯を食いしばり、日本人ライバル2人にも粘り勝ち。「優勝したことは評価できるが、内容は情けない」と自分に厳しかったものの、パリ代表候補として再び存在感を示した。

 11月1日、柔道男子66キロ級で14年世界選手権代表の高市賢悟さん(29)と8年の交際を経て入籍。結婚後初めて臨んだ大会とあって、場内アナウンスで名前を呼ばれても「あれ、誰だろう?」と一瞬気づかない。前日に試合の組み合わせ表を見ても「あれ、名前がない」と狼狽(ろうばい)したといい、「慣れない」と笑わせた。

 賢悟さんは今年5月で引退を決断したが、「本人は正直まだやりたかったと思う」と悔しい気持ちは痛いほど分かった。「私はやりたいことをやらせてもらえる。甘い気持ちを捨てて今は戦っている」と現役続行の覚悟を固めるきっかけの一つにもなった。

 復活を果たしたが、今年の世界選手権を制した堀川を追う立場は変わらない。「パリ五輪を目指すなら後がない状況。一つずつ勝ち切ることが目標」。新たな未来を見据えた。

 ◆高市未来(たかいち・みく)1994年4月7日、東京都出身。兄の影響で小学2年から柔道を始め、相武館吉田道場に通う。相原中、淑徳高と進学し、13年にコマツに入社。16年リオデジャネイロ五輪は5位、21年東京五輪は2回戦で敗退した。世界選手権は4度出場し、14、15年は銅メダル。18、19年大会は銀メダルを獲得した。左組みで得意技は足技。164センチ。

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