羽生結弦 来年2・26東京ドームのステージへ 新公演「GIFT」サプライズ発表

 フィギュアスケート男子で2014年ソチ、18年平昌両五輪2連覇の羽生結弦さん(27)によるプロ転向後初のアイスショー「プロローグ」が5日、青森県八戸市のフラット八戸で千秋楽を迎え、報道陣に公開された。7月のプロ転向後、出身地の東北でアイスショーを行うのは初。最後は目に涙を浮かべ「皆さんのおかげで千秋楽まで無事にけがなくやることができました。あらためて感謝します」とあいさつ。来年2月26日にフィギュアスケーターとしては初の東京ドーム公演ワンマンアイスショー「GIFT」を開催すると発表した。

 リンクを駆けるのはたった一人。多くの人の支えを借りながら、羽生さんは一人で「プロローグ」を完遂した。11月から12月にかけて横浜市と八戸市で開催したショーは連日満員。3000人の温かい拍手に包まれて迎えたフィナーレのあいさつでは「生まれてきて幸せですし、生きてきて幸せだなって、またあらためて思いました」と感極まり、涙を浮かべた。

 自身の代名詞ともなった「SEIMEI」や、津軽三味線の生演奏に合わせた「CHANGE」、震災直後に八戸のリンクで振り付けを行った「悲愴」など、全10曲を披露。2時間弱のショーの最後には、来年2月26日に東京ドームで新アイスショーの開催決定をサプライズ発表した。3000人で埋まった会場はどよめき、拍手が湧き起こった。

 「絵本のような、物語を鑑賞しに来ているような感覚で見ていただけるスケートになっている」と羽生さん。スケーターとしては初の東京ドーム公演に「正直すごい緊張している」というが「東京ドームでしかできないスケートってなんだろうっていろいろ考えた。それを東京ドームで見せたいなって気持ちで、今はGIFTに向けて進んでいる」と新たな挑戦を見据えた。

 「自分の物語は最初に恩返しから始まる」と、ショーのタイトルは「贈り物」を意味する「GIFT」と名付けた。「物語自体が皆さんへの贈り物になってほしいし、物語に含まれている自分のプログラムたちが皆さんへのGIFTになればと」。この日も、4回転トーループや4回転サルコー、トリプルアクセルを組み込んだプログラムを大きなミスなく滑りきった羽生さん。プロに転向し、7日には28歳を迎えるが、それでもなお進化を続け、新たなステージへと踏み出す。

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