りくりゅう SP首位発進 日本勢初制覇へ前進 三浦「自信持って挑めた」
「フィギュアスケート・GPファイナル」(8日、トリノ)
ペアショートプログラム(SP)が行われ、三浦璃来(20)、木原龍一組(30)=木下グループ=が78・08点で首位発進した。
動きが硬かった朝の公式練習後、三浦は初のファイナルで「実はすごく緊張している」と木原に漏らした。10歳上のパートナーの助言は「この試合は今シーズンのゴールではないから別に失敗してもいいんだよ」。心がほぐれた三浦は「自信を持って挑めた」と充実の演技を披露し、日本勢初制覇に前進した。
“りくりゅう”の強みについて、木原は「2人ともものすごくつらい時期を乗り越えてきている。その気持ちを共有できていて相性がいいのかな」と明かす。SPの音楽はサッカーで有名な応援歌「ユール・ネバー・ウオーク・アローン(君はひとりじゃない)」。手を取り合って滑りを調和させ、11月のNHK杯でレベル2だったツイストリフトの難度を「3」に上げた。
演技点、技術点ともトップで、木原は「上出来かな」とうなずく。昨季世界選手権を制した2位の米国組と0.43点差。夏に三浦が左肩の大けがを負った困難を乗り越え、結成4季目のペアが着実に成熟度を増している。