三原舞依が万感SP2位発進 苦難乗り越えたどり着いた夢舞台 盟友坂本とともに表彰台へ
「フィギュアスケート・GPファイナル」(9日、トリノ)
女子ショートプログラム(SP)が行われ、初優勝を狙う世界女王の坂本花織(22)=シスメックス=が今季自己ベストとなる75・86点をマークし、首位発進を決めた。初出場の三原舞依(23)=シスメックス=が自己ベストの74・58点で2位。同じく初出場の渡辺倫果(20)=法大=が自己ベストの72・58点で4位につけた。首位の坂本から4位の渡辺までわずか3・28点差の大接戦で10日のフリーを迎える。
たどり着いた世界最高峰の舞台。その場で滑ることができる喜びを噛みしめながら、三原が舞った。冒頭のダブルアクセル、続く3回転フリップ、そして3回転ルッツ-3回転トーループの連続ジャンプを軽やかに決め、SP「戦場のメリークリスマス」を情感を込めて滑り切った。
自己ベストで同門の坂本と僅差の2位。度重なる体調不良などを乗り越えて、ついに立った銀盤。最終滑走の重圧も受け止めて、駆け抜けた。「最終滑走で緊張していたんですけど、自分の人生を振り返りながら。かおちゃん(坂本)、中野先生と一緒にこの場にこれたことが幸せ。23年、たくさん色んなことあったなって。リンクに立てることを感謝しながら、滑りました」と、喜びを滲ませた。
切磋琢磨してきた坂本とともに表彰台、頂点も見据えながらのフリー。「(坂本と一緒に)表彰台にのりたい気持ちはすごく強い。かおちゃんが頑張ってくれてる。自分ももっと頑張りたいと思うことがすごくあったので」。溢れる思いをリンクに表現する。