レスリング東京五輪代表の高橋侑希が電撃復帰 全日本締め切り前日に直訴「学生の見本に」
日本レスリング協会は14日、都内で記者会見を開き、24年パリ五輪代表選考のスタートとなる全日本選手権(22~25日開幕、東京・駒沢体育館)の展望を説明した。男子フリースタイルの小幡邦彦ヘッドコーチは、昨夏の東京五輪を最後に実戦から離れ、山梨学院大コーチ職に就いていた57キロ級元世界王者の高橋侑希(29)が1年4カ月ぶりに電撃復帰することに言及した。
高橋は現在後進の指導に専念しており引退状態だったが、山梨学院大の監督も務める小幡氏は現役復帰の相談を受けたという。「(高橋から)エントリー締め切り前日に真面目な顔で『話があるんですけど、エントリーしていいですか?』と聞いた。学生の指導もしながら見本を見せたいと。妥協しない姿を見せて引っ張っていきたいと本人から話があって、『できる範囲でやってみろ』ということで復帰を決めた」と経緯を説明した。
ただ、日本の強みでもある最軽量級とあって、21年世界選手権代表の長谷川敏裕(三恵海運)、同61キロ級王者の樋口黎(ミキハウス)ら群雄割拠の様相。小幡氏は「この階級は世界トップレベルの選手がたくさん出ている。(優勝者の)予想が難しい」とうれしい悲鳴を上げた。