札幌市とJOC 30年札幌冬季五輪・パラリンピック招致への機運醸成活動を当面休止
札幌市と公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)は20日、都内で会見し、2030年に北海道・札幌で開催を目指している冬季五輪・パラリンピック大会について、大会の競技運営体制やガバナンス体制を見直し、積極的な機運醸成活動を当面休止すると発表した。
6日に国際オリンピック委員会(IOC)が2030年大会の開催地選出スケジュールを変更し、開催地決定までの時間的猶予ができたことに伴い、これまで進めてきた招致活動をいったん見直すことを決めた。
東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件の捜査が進む中、札幌市とJOCは「自国開催の意義をより多くの市民、道民、国民の皆様の理解を得ていくためには、オリンピック・パラリンピックに対する信頼回復が不可欠である」と判断し、9月にクリーンな大会に向けた宣言文を共同で公表。関係者と取り組みを進めてきた。
今回はより踏み込む形で「2030年大会の競技運営体制の見直しやガバナンス体制の検討」を掲げ、競技運営における業務委託の在り方を見直し、組織委員会のガバナンスの在り方についても「大規模な国際または組織委員会等のガバナンス体制等の在り方検討プロジェクトチーム」の指針を踏まえ、必要な検討を行う、とした。
「積極的な機運醸成活動の当面休止」も掲げ、大会の在り方について市民・道民・国民の一層の理解を得られるよう、招致活動を見直す、とした。