レスリング・高谷惣亮 歴代2位の全日本12連覇 博士課程進学もパリ挑戦「五輪最優先に」

 決勝で吉田アラシ(右)にローリングを決める高谷惣亮(撮影・高石航平)
 天皇杯12連覇を果たし、報道陣にポーズを決める高谷惣亮(撮影・高石航平)
 フリースタイル92キロ級12連覇を果たし充実の表情を見せる高谷惣亮(撮影・高石航平)
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 「レスリング・全日本選手権」(22日、駒沢体育館)

 非五輪階級の男子フリースタイル92キロ級決勝で、五輪3大会出場の高谷惣亮(33)=ALSOK=が18歳の吉田アラシ(日大)を12-8で下し、4階級にまたがっての12年連続優勝を果たした。24年パリ五輪出場を見据え、来年6月の明治杯全日本選抜選手権は本来の86キロ級に再挑戦する意向。現役を続けながら拓大レスリング部監督も務め、来春から筑波大大学院の博士課程に進むことも決まったマルチレスラーは「パリ五輪に出場してメダルを取ることを最優先に(活動し)、86キロ級で挑戦したい」と明言した。

 33歳のベテランが妙味を見せつけた。決勝は18歳の挑戦を受けたが、序盤いきなり代名詞のタックルでテイクダウンを奪い、そこからアンクルホールドで3回転。もう1回転は阻まれて秒殺テクニカルフォールこそ逃したものの、8点大量リードから優位に試合を進め、スタミナ自慢の若手を振り切った。

 恒例の優勝パフォーマンスでは、人気漫画「チェンソーマン」の登場人物マキマのポーズを披露。森山泰年の14連覇に次ぐ歴代2番目の連覇記録を打ち立てた鉄人は「毎年毎年一生懸命やってきて、12年間よく走ってきたなと。いろんな若手が挑んできて、負けずに勝ってきた責務がある」と自負をにじませた。

 9月に生まれた第1子の長男・一樺(いちか)くんも初めて会場に訪れた中で勇姿を見せた“タックルパパ”。勉強を重ねて修士課程を修了し、博士課程に進むことも決まったが、選手として4度目の五輪を目指す意向を示し「(今回も五輪階級の)86キロ級でも良かったが、気合を入れるのが早いと後半失速するかと思ったので、もうちょっと(心身を)ためてから挑戦しようかと。チャンスがあれば(1つ上の五輪階級の)97キロ級で挑戦しようかな。みんなは嫌がるだろうけど」と怪気炎を上げていた。

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