日本スケート連盟は２２日、今季のＧＰファイナルのペアで日本勢初優勝を果たした三浦璃来、木原龍一組（木下グループ）が全日本選手権を欠場すると発表した。練習拠点のカナダ・トロントからバンクーバーを経由して日本に向かう際、航空機が大幅に遅延し、預け荷物の紛失に見舞われたため。

　不運が重なった。２２日午前０時に日本に到着できたものの、靴や衣装がそろわなかった。ペアは２３日にＳＰがあり、２２日中に荷物が届かないことから「靴がないので何もできないし、届いたとしても４日間氷に乗っていない状態で安全に演技ができない」と木原。苦渋の決断に至った。

　２人にとって３年ぶりの全日本選手権だっただけに、三浦は「仕上げてきていたので本当に残念」と悔しがった。木原も「どうしようもないけど、気持ちの整理がつかない状況。悪いことが全部重なってしまった」と肩を落とした。

　来年３月の世界選手権（さいたま）の代表選考については、選考会を兼ねる全日本選手権への参加が必須。ただ、過去の世界選手権で３位以内に入賞した選手が「けが等のやむを得ない理由」で不参加となった場合は選考されることもある。２人は昨季の世界選手権で２位に入っており、選出される可能性も残る。